BLOG

水槽用ライトの選び方|水草・海水魚・サンゴ別に解説

水槽用ライトの選び方|水草・海水魚・サンゴ別に解説

水槽用ライトは、どのような水槽を作るかによって選び方が大きく変わります。

魚を観賞することが目的の水槽であれば、それほど強い光は必要ありません。一方、水草やサンゴを育てる水槽では、光量や波長、点灯時間が成長に影響するため、ライトは重要な設備になります。

私は20年以上アクアリウムを続けていますが、現在使用しているライトの中には、OEMの商品開発用に仕入れたサンプルも多くあります。しかし、実際に点灯してみると、光の色がイメージと違う商品も少なくありませんでした。

今回は、淡水魚、水草、海水魚、サンゴ水槽の違いを踏まえながら、水槽用ライトの選び方や点灯時間、設置時の注意点について紹介します。

1. 水槽用ライトの役割

1-1. 魚を観賞しやすくする

魚を飼育するだけであれば、必ずしも強いライトが必要というわけではありません。部屋の明るさが確保されていれば、ライトがなくても飼育できる場合があります。

しかし、アクアリウムは魚を観賞して楽しむ趣味でもあります。ライトがない水槽は暗く見えやすく、魚の色や水槽内のレイアウトも十分に楽しめません。

魚を中心に飼育する水槽では、強力なライトよりも、水槽全体を自然に照らして魚がきれいに見えるライトが適しています。

ただし、必要以上に強いライトを長時間点灯すると、コケが増える原因になります。魚だけを飼育する場合は、明るさを求めすぎず、観賞に必要な範囲で選ぶとよいでしょう。

ジェックス GEX クリアLED クリア LED POWER III 600 明るさ1,000lm 色温度10,000K LED3色切り替え ライトリフト付 アクアリウム 多肉植物幅60cm水槽用

ジェックス クリア LED POWER III 600

1-2. 魚に昼と夜のリズムを作る

ライトは、人が魚を見るためだけの設備ではありません。毎日一定の時間に点灯・消灯することで、魚に昼と夜のリズムを作る役割もあります。

見たいときだけ点灯し、時間を決めずに消灯する使い方は、魚の生活リズムを乱す可能性があるため、あまりおすすめできません。

タイマーを使い、毎日同じ時間帯に点灯するようにしましょう。ライトにタイマー機能が付いていない場合は、コンセントに接続する後付けタイマーでも管理できます。

海水魚水槽では、常夜灯としてブルーライトだけを点灯させると、魚やサンゴの蛍光色を楽しめます。

ブルーライトで蛍光色に光るサンゴ水槽

ブルーライトを当てたサンゴ水槽イメージ

2. 淡水水槽のライト選び

2-1. 魚中心の水槽では強い光は必要ない

金魚、メダカ、熱帯魚など、魚を中心に楽しむ淡水水槽では、それほど高性能なライトは必要ありません。

水槽全体が見やすく、魚の体色が自然に見えるものであれば十分です。光が強すぎたり点灯時間が長すぎたりすると、ガラス面や底砂にコケが発生しやすくなります。

金魚やメダカは屋外で飼育することもできます。暖かい時期に適切な日光を受けて育つと、体色が鮮やかに見えることがあります。ただし、直射日光が長時間当たる場所では水温が急上昇するため、日陰の確保や水温管理が必要です。

体色には光だけでなく、飼育環境やエサも影響します。色揚げ用のエサを適切に使用することも、体色を楽しむ方法の一つです。

2-2. 水草水槽では光量と波長が重要

水草水槽では、ライトは光合成と成長に関わる重要な設備です。

水草用ライトには、水槽の上に載せる横長タイプ、スポットライト、スタンド式、吊り下げ式などがあります。RGBを使用した製品は色を細かく調整でき、水草や魚を鮮やかに見せやすいものがあります。ただし、「RGBだから必ず水草がよく育つ」というわけではありません。育成実績や光量、照射範囲、波長などを確認して選ぶことが大切です。

水草の種類によって必要な光の強さは異なります。育てやすい水草であれば一般的なライトでも維持できますが、強い光を必要とする水草や赤系の水草をきれいに育てる場合は、実績のある高性能なライトが選択肢になります。

価格は高くなりますが、性能が不足したライトを購入し、後から買い直すよりも、作りたい水草水槽に合った製品を最初に選ぶ方がよいと思います。

水槽上部に設置した吊り下げ式LEDライト

吊り下げ式ライトイメージ

3. 海水魚・サンゴ水槽のライト選び

3-1. 海水魚中心なら観賞性を重視する

サンゴを入れず、海水魚を中心に飼育する水槽であれば、それほど強い光量は必要ありません。

海水魚水槽では、白色系のライトとブルーライトを組み合わせて使用しています。日中は白色系とブルーライトを点灯し、白色系ライトの消灯後は、ブルーライトを常夜灯として点灯しています。

ブルーライトを当てることで、海水魚やサンゴの蛍光色がきれいに見えます。暗い時間帯でも水槽内の様子を確認しやすく、昼間とは違った水槽の雰囲気を楽しめます。

正面から見る場合と、水槽を上から見る場合でも、魚の色や水景の印象は変わります。明るさだけでなく、実際に点灯したときの色もライト選びの重要なポイントです。

ライトの色は、商品写真だけでは判断しにくい部分があります。可能であれば、アクアリウムショップの展示水槽を見て、どの製品がどのような色に見えるのか確認すると選びやすくなります。

ブルーライト hygger 海水魚ライト サンゴライト 30-50cm水槽に適合 水槽ライト 海水 3光色モード 6/9/12Hタイマー 5段階調光 フルスペクトル 静音 LPS SPS サンゴ飼育 LED 青色光 UV アクアリウム 照明 30W

海水用ライトスポットタイプイメージ

3-2. サンゴ水槽では種類に合った光が必要

サンゴの多くは、体内に共生する褐虫藻の光合成を利用しているため、サンゴ水槽ではライトが非常に重要です。

ただし、すべてのサンゴが同じ光量を必要とするわけではありません。ミドリイシなど強い光を必要とするサンゴもいれば、強すぎる光を好まないサンゴもいます。

強いライトを設置すればよいという単純な話ではなく、水槽内に光が強く当たる場所と、少し弱くなる場所を作り、サンゴの種類に合わせて配置することが大切です。

ライトを変更したときや、新しいサンゴを入れたときは、最初から強い光を当てると状態を崩すことがあります。照明の明るさを抑えたり、点灯時間を短くしたり、低い位置から始めたりして、少しずつ新しい光に慣らしましょう。

4. 光量・点灯時間・寿命の考え方

4-1. ワット数だけではライトの強さを判断できない

以前は、アクアリウム用ライトとして蛍光灯やメタルハライドランプが多く使われていました。現在は省電力で設置しやすいLEDが中心となり、LEDの性能向上によって水草やサンゴも育成しやすくなっています。

ライトの消費電力はワット数で表示されますが、ワット数だけで水槽内に届く光の強さを正確に判断することはできません。

同じワット数でも、LEDの性能、レンズ、照射角度、設置する高さによって、水槽内へ届く光は変わります。また、水槽が深くなるほど底まで光を届けることが難しくなります。

製品を選ぶ際は、対応する水槽サイズ、波長、照射範囲、設置する高さ、メーカーの育成実績などを確認しましょう。PARやPPFDといった数値が公開されている場合は、それも比較材料になります。

4-2. 点灯時間はタイマーで管理する

GEX ジェックス スマートタイム

GEX ジェックス スマートタイム

一般的な目安として、ライトの点灯時間は1日6~8時間程度から始めると調整しやすいと思います。

私はコケの発生を抑えるため、5~6時間程度に設定することもあります。12時間ほど点灯しても維持できる水槽はありますが、長時間の点灯はコケが増える原因になりやすいため、水槽の状態を見ながら調整してください。

ライトは使用を続けると、点灯していても少しずつ光量が低下することがあります。ただし、LEDは必ず5年で交換するというわけではありません。メーカーが示す寿命や使用可能時間、実際の点灯時間、水草やサンゴの状態を参考に交換時期を判断します。

壊れていないライトを交換することには抵抗があると思いますが、以前より水草やサンゴの育ちが悪くなった場合は、光量の低下も原因の一つとして考えてみましょう。

リーベックス(Revex) コンセントタイマー プログラムタイマー (ホワイト) PT26W

リーベックス コンセントタイマー プログラムタイマー PT26W

5. 設置方法と私が使用しているライト

5-1. 吊り下げ式ライトのメリットと注意点

ライトスタンドを使ってライトを吊り下げると、水槽上部が広く空くため、エサやりや水換え、レイアウト変更などのメンテナンスがしやすくなります。

水草水槽では、外部フィルターと吊り下げ式ライトを組み合わせると、水槽の上がすっきりして照明も設置しやすくなります。

一方、海水魚は水槽から飛び出すことがあるため、私は魚を中心に飼育する水槽にはガラス蓋を使用することがあります。地震の際に飼育水が床へこぼれる量を減らす意味でも、蓋には利点があります。

ただし、ガラス蓋の汚れや塩だれによって光が弱くなることがあります。サンゴを飼育する場合は、蓋を定期的に掃除し、必要な光を妨げていないか確認しましょう。

蓋をしない海水水槽では水が蒸発しやすくなります。水分だけが蒸発すると塩分濃度が上がるため、淡水を足して比重を調整してください。

5-2. A45サンゴ水槽での使用例

発売前の開発商品であるA45サンゴ水槽では、青色と白色の光を組み合わせた付属ライトを使用しています。

この付属ライトはタイマー管理ができず、ライトの切り替えも手動で行う必要があります。そのため、付属ライトは主にサンゴ育成用として使用し、別にスポットタイプのブルーライトを追加して常夜灯として常時点灯しています。

ライトはヒーターやクーラーと比べれば、電気代の負担が小さい場合が多いため、私はライトの電気代を過度に気にしたことはありません。それよりも、飼育する水草やサンゴに必要な性能を満たしているかを重視しています。

OEMの商品開発用に仕入れたサンプルライトも使用していますが、実際に点灯すると光の色が好みと合わない商品も多くありました。魚中心の水槽ではそのまま使用できますが、水草やサンゴを育てる場合は、価格だけで決めず、実際の使用例や評判を確認した方が安心です。

まとめ

水槽用ライトは、どのような水槽を作るかによって必要な性能が変わります。

魚を中心に飼育する水槽であれば、強い光量は必要ありません。水草水槽では、水草の種類に合った光量や波長が必要です。サンゴ水槽では、サンゴの種類や配置まで考えてライトを選ばなくてはなりません。

ライトを購入する前に、魚だけを飼うのか、水草やサンゴも育てるのか、将来どのような水槽にしたいのかを決めておきましょう。

高価なライトがすべての水槽に必要なわけではありません。しかし、性能が不足すると水草やサンゴが育たず、後から買い直すことになります。

価格だけで判断せず、自分が目指す水槽に合った、実績や評判のあるライトを選ぶことが大切です。